遺言

ちらしのうら

ほーらみろ。

ひとはりってどういう定義だ。

ググったら現代医療は進歩しつつあり…みたいなのがトップにあったしそれな。と思ったしよく分からなくてもいいやと思って調べませんでした。

この間書いた通りです。縫合体験記、蛇足。

白いシーツの、硬い四角いまくらの、右隣が壁の衝立で仕切られた狭い部屋で、おそらく皮下(傷口から上下にさしているように見えたような)に太いシリンジの注射をちゅうちゅうと打ってもらって、その時はごめんね〜とか痛いよね〜とか言われていて、確かに自分もいてええええ!!!と思っていたんだけど、それが終わるとあとはじんじんあつい。このあついの、好きなんだと思う、私。切った後も、こうして痛みが消えるとじんじんあついのだけが残る。ふうーとひと安心して、麻酔がきくのを待っていると、自傷後のように眠たくなってきて、先生が帰ってくる間に一瞬寝ていたと思う。縫合で調べた時の、引っ張られる感覚というのはよく分からず、そもそも、先生と看護師さんが戻ってきて、先生が席に座り、ペットシーツのようなシートの上に置かれた左腕を隠すような紙で覆われて、看護師さんには壁側を見ていてねと言われて素直に壁と向き合ったから何をしているのかもわからない。というか眠かった。非常に眠たくて、先生が時々、これでも自分は手術の腕が〜とか、この腕なら現役でやれるとか、なんはり縫えばいいんだとか、おかわり、もう20分もこんなことしてるんだぞ、もーきるなよ。いたいだろ、こんなことできるんだから。。っていう、やさしい声が聞こえて(ような気がして?)何度か意識が飛んだし、看護師さんは最初はきつそうなひとだという印象だったけど、帰りはそうでもなさそうだった。私はごめんなさいと謝りながら寝ていた。こんなことのために貴重な時間を割いて貰ってごめんなさい。その償いを、私が支払う、私のものじゃないお金で、全く、全く、本当に本当に申し訳ない。

そうだ。私は本当に恵まれているし、本当に愛されているじゃないか。私自身も、こんなに、面倒を見ているというのに、一体何が不安なのだ。それは何?

わからない。先生に答えた「もう何が不安かもわからない」という答えが自分でも一番納得のいく、見えない底を見た、気がした。

10年目のお祝いに引っ張られてるのかもなとか

5年目のバースデーパーティの強制参加かなとか

一体なんのためにとか、権利とか、義務とか、価値とか、もうそんなのどーでもよくなっちゃうくらいいのちってはかないし、とうといなって思った。在るだけですげぇって思った。時間もそう。みんな、みんな生きている。それだけでこんなに素晴らしい。なんて、解脱してまったりな…色々あるわ…そりゃ生きてりゃな…

自分が痛いのはやだけど耐えられるらしい、が、そのせいで人の大事なものを奪うのならば、私は耐えられないから、もう、そういう傷はつくらない。ってか傷つけるのやめたい。眠い。眠いからねよう。先生も寝ていいよって言っていたし。腕にしか麻酔してないし、しかも腕も肘の近くにも傷あったのに、内肘をなぜたら境界がわかるほどだったし、眠くなるなんて麻酔のせいじゃないだろうなあとか思ったけど、あんまり眠いのだから仕方ない。ここは麻酔してないから痛いよね、って聞かれて、多分…(こくり)  あーじゃあ大丈夫だねーチクチク。というやり取り面白かった。

死んでいく時もこんな感じかもしれんなとか思ったりした。きっと、眠たくて眠たくて、やりたいこととかやり残したことがいくつもいくつも、思い浮かぶのに、眠い、寝てもいい?「いいよ、もう寝てもいいよ」ってやさしくやわらかく撫ぜられて、ああ、ならいいか。って、安心して、天上に還るのだ

 

解脱してんじゃねーーーか!!

まだだ!!まだ俺は!!ッッッ

あーお風呂めっちゃキモぢよかった。

もう眠いわ。明日も明後日もおはよーって来るからみんなもすみやお。

おめーらも今日一日、ちゃんと生き延びました。えらいえらい。おめでとう。また明日も生き延びようやー!!そしたら100000000円落ちてるかもしれないじゃん…とりあえず生きていたら拾えるし…だから今日は寝よう…

よしっ!起立!礼!着席!お休み!