遺言

ちらしのうら

願わくば

劣等感といえば少しは綺麗?もっと醜く始末に負えない煮詰めた黒焦げの砂糖の様なきたない感情の名前は、なんというのだろう。炭化した苦い発癌性物質が、私を殺そうとしている。私の細胞を書き換えて、中から、どんどん、そう、浸潤していって。だからこんな空っぽの砂糖のかたまり、はやく捨て去ってしまいたいのに、それはあまくてやさしくて、どうしても、焦がれずには居られない。そして、熱し過ぎて焦がしてしまい、毒になり、身体中を蝕んでいくのも、もう、慣れ、た、か?

成れない。まともから切り離すことでこれを運命とする。仕方がなかったんだ。だって、これは、罰で、呪いなんだから…苦しくとも、辛くとも、それでも私は「しあわせだ」と胸を張る。生きていることがしあわせだ。ご飯を食べられるのがしあわせだ。寒くないのも、痛くないのも。それは幸せに違いないのだ

でもそれが当然で、その上の幸せをあたりまえに得られるかれらが、私にはとても、羨ましい。無い物ねだりで、私には不相応なものだとして、だからこそ羨ましい。妬ましくはない。ただ、ただ、眩しくて、泣きそうになる。そんなきらきらとひかる、雨に洗われた初夏の夕陽みたいな、うつくしい手のひらが私に差し出されて、「今日だけは一緒に遊ぼう」と、手を繋ぎひなたに連れ出してくれる、また、勘違いをする。「ここにいたい、ここにいても、いいのかも」なんて烏滸がましく畏れ多い。

距離を取り罰することで、そう運命よ、諦めろ。じゃ無ければ、私は、誰を呪って恨んで憎めば、しあわせになれるのか

 

今日はそんな真っ当ないとこに会う日です。毎回懲りもせず眩しくて泣きそうになってさ、私でさえドン引き。ああ、みんなが、どうか幸せな1日になりますように。そしてこんなところに来てくださった貴方が、好い1日を過ごせますように。