遺言

ちらしのうら

退路

ラムネ先生のくれたメールを見返す

私は本当にラムネ先生が好きだった

あの人は私のことを想ってくれた

でももう届かない

大人になる

ということはこういうことなのだろう

まだ幼さを残したラムネ先生と共有するひみつは甘く瑞々しく

大人はにがい、にがい味がする

私はとても苦手だ

大人にならねばいけないのなら死んだほうがマシ

私は大人にはなれない

私はこどものまま大人の毒に宛てられて死ぬ

それでも良いのだ

ラムネ先生が悲しんでくれたらいいな

先生が泣いてくれたらな

私のために泣いてくれたらな。