遺言

ちらしのうら

塗り潰す

私の悲しみは、私にしかわからない。みんなの悲しみが、私にはわからないように

私自身を励ます為に、あいしているだの、生きて、だの、いつか真になることを信じて吐いてきたが、それが全くの嘘で、自分が自分自身に失望しきっていて、さっさと消え失せろと思っていることを、私はちゃんと知っているはずだ

薄ペらの必要が義務であることを、そう言わざるを得ないことを

それでも、自分自身に必要とされない悲しみを、わかる人は、きっとたくさん、いる

誰に何を言われても埋められない悲しみであることを、その人たちは、ちゃんと知っている