遺言

ちらしのうら

死にたい、と思って、死ぬことが出来たら、どれだけ幸いだったろう

生きたいと思って生きられないのも死にたいと思って死ねないのも、きっと、たぶん、おなじくらいつらいはずだ。それが生き物のあるべき性質に反することだから

味は分からなくとも音楽はきれい。体は冷えきっててもお湯は熱い。私をこの世界につなぐものが、あって、良かった。と、思う。

眠りが怖くなくて、よかった。眠ることは冷たくなることじゃないよ、と、教えた

彼は、まだ、ひとりきりで、ほしをかぞえている?

名前のなかったあの子は…あいしているのが、私だけでも、良いのだろうか

さみしくないのかな…

私とは感覚が違うのだろうと思うけど

でも1人きりは嫌だって言ってた

ずっと忘れてしまうことは、一人きりになることだって

それは多分同じように思うのだろう

いつでも笑ってくれる

いつでも死んでくれる