遺言

ちらしのうら

夢見る羊

ぎゃくたいのお話でした。

そして、その子細を伝えると、私は勝手に話を、自分の自傷、について変えてしまっていて、「しまった」と思った。おもいつくまま、脳みそから出る言葉をすらすらと告げると、全くいつの間にか話が変わってしまい、相手を混乱させてしまう。嫌な癖で、先生も訳が分からない、と思ったかなと、訂正を入れて謝ったが、先生は真剣な顔で大丈夫だよ、と言った。

そのお話がすごく好きなんだねと言ってくれて、私は嬉しくなって、はい!とはしゃいで、その話に出会って頭を打たれたような衝撃、感銘を受けたこと、それから結末についてずっと考えていること。幸せとはなにか、すごくたくさん考えたこと。を、伝えた。先生は興奮して支離滅裂な私の話をしっかり聞いてくれて、それで、自分の考えも教えてくださった。私はそこから、また、このお話に思いを巡らせる。

 

…先生は、そのお話はきっと凄くよく仕立てられているのでしょうね。

そして、

あなたにも、かさなる部分があるのかもしれないね、と仰った。

驚いた。ほんのすこし恐怖も感じた。

私は、このお話をきっかけに、自分の思考と照らし合わせて考えたことはあったけれど、このお話のような辛い体験は、みじんもしていなくて、私が同情するなど、それこそ、罪深いと思うし、間違っている。と、思うから、

そんなことないのに。と言った。し、そう言ったけど、なんだか、もやもやする…誰にも見せたくない部分を、言い当てられたような、そんな気分で、つまり、自分はせんせいの仰る通りだと、そう感じていたということなのだろうか

 

先生。どうして、私さえ知らないことを、いくつも知っているのですか?

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